子を持って知る親の恩・親の知恵

3月25

あれは、わが家の長男が、まだ二歳か三歳のときだったと記憶している。高熱から熱性けいれんに見舞われ、夫婦してあわてたことがあった。「私共の病院では、完全看護ですので、ご両親はお引き取りください」「ハァ~?この子一人を置いて帰れって?」「はい!付き添いは基本的にお断りしています」「夜中が心配ですが・・・」妻が言いかけると、看護婦は「お帰りください!」とわれわれ二人に、きつい表情で再び言い切った。

私は妻と顔を見合わせながら、病院側の対応に疑問を持った。まだ年端もいかない長男だ。夜中に起き出して、きっと周りの人々を困らせるだろう。でも、われわれは、渋々承諾して家に帰ることにした。ところが、帰ったところで眠れるわけもなく、夫婦とも朝まで一睡もできなかった。翌朝、明けるのを待って、小児科へ急いだ。私は訪れた病室で、長男の痛々しい姿を見て、愛おしさがこみ上げた。か細い手首に、点滴の針が射されていたのだ。

「よくもまあ~頑張った!痛かっただろう?」私は、すやすや眠る長男の二の腕をさすりながら思った。つぎの瞬間、長男の右手が動いた。人指し指と親指で輪っかを作り、それを口元へ持っていったのだ。私は妻と見合わせて、笑い合った。「おやつでも食べてる夢を見ているんだろう?」どちらからともなく、そんなことを言い合った。

やがて担当医から熱も下がり、点滴も取れ、けいれんの心配もなくなったとの診察結果を聞いた。われわれ夫婦は、病室に射し込む朝日に、一夜の心配が溶けて行く心地よさに浸った。そんな長男もすでに、三十路半ばだ。

平成になり、保育員の空きを待つ待機児童の話を耳にするたびに、不安になる。多くの親が子供を預けて外に出る。保育園でインフルやノロウイスルに感染し、家に持ち帰り親に感染、会社で感染。保育園が増えると病気が増えるという感覚が脱ぐえません。

孫を預けている保育園には看護師さんがいる。小児看護や皮膚科の知識があるベテランとのことで安心はしている。しかし予防については親がしっかり教えてあげないと保育園での感染が防げません。優秀な看護師さんがいても親が成長しなければ!

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